
株式はよく聞くけど、債券ってイマイチよくわからない。
そんな方向けの記事です。
投資といえば株式が目立ちますが、安定感抜群なのが債券。リスクを抑えた運用や、資産全体のバランスを整えるうえでとても重要な役割を果たします。
今回はそんな債券のキホンについて学んでいきましょう!
- 債券とはなにか?仕組みと特徴
- 債券の魅力とリスク
- どういう人向け?
債券ってなに?

〇〇高速道路の新設をするから、資金を調達しよう!
新たに事業を起こしたい、資金を確保したいという時に、国や企業は投資家に資金を募ります。このとき発行されるのが債券です。
投資家は債券を買うことで、国や企業にお金を貸し、見返りとして利息を得ることができます。
たとえば、

100万円で期間5年の日本の債券を買う!
この場合、
100万円を日本に5年間貸して、その間、毎年利息(クーポン)をもらい、満期(償還日)の5年後に100万円を返してもらう
というのが債券投資の仕組みです。
債券はどこが発行するか(発行体)によって呼び方が異なり、
- 国が発行 → 国債(日本国債、米国債など)
- 地方自治体が発行 → 地方債
- 企業が発行 → 社債
など、いろいろな種類があります。
債券のメリットとは?
- 安定した利息収入が得られる
- 貯金+αの選択肢になる
債券のメリットは、なんといっても安定した利息収入です。
債券を買うときに利息額はあらかじめ決められてるので、収益が明確なのが大きなメリット!
また、

5〜10年のうちに使う予定のお金が手元にあるけど、貯金で寝かせるのはもったいないな〜。
でも株式に回すのはリスクがあるし・・
というお金も債券投資はおすすめの選択肢です。
- 株式だと暴落の可能性があるから、あまりリスクに晒したくない
- でも現金で持っていると価値は増えない&インフレが起こったら価値が減る
この場合、債券にすることで安定した利息収入を生む資産にすることができます。
債券のリスク
債券の最大のリスクは、発行体(債券を発行した機関)が破綻してしまうことです。

100万円で期間5年のトヨタの債券を買う!
この場合のリスクは5年以内にトヨタが倒産しないか、になります。
ちなみにトヨタの業績の上がり下がりは債券のリスクには関係ありません。あくまで、倒産するか否かです。

国や企業が信用できるかって、素人はどうやって判断すればいいの?
会社の業績見るの難しいし、国が破綻するかなんて判断できないよ〜。
この時に参考にするのが格付けです。世界中の発行体の信用度を格付けする機関があります。

「トヨタ 格付け」で調べてみると、機関ごとの格付けがすぐわかるよ!
たとえば、世界の国債の格付けは以下の通り。最高ランクAAAから順に、AA+、AA、AA-…とランク付けされています。
国 | 格付け | 利回り(10年国債) |
---|---|---|
ドイツ | AAA | 2.64% |
米国 | AA+ | 4.54% |
日本 | A | 0.91% |
トルコ | BB- | 26.6% |

アメリカは日本より信用度が高いのに、利回りも高いんだね。
利回りってどうやって決まるの?
債券の利回りが決まるのには4つの要素があります。
- 国の政策金利:日本はずっと低金利政策.→ 国債の利回りも低い。
- 債券の期間:満期が5年 or 10年の場合、10年の債券の方がリスクが高いので、利回りも高くなる。
- 信用度:格付けが低いとリスクが高いので、利回りも高くなる。
- 発行体:国より企業の方が破産リスクが高い。利回りも国 < 地方自治体 < 企業の順で高くなる。
どういう人におすすめ?
債券がおすすめな人はシンプルに「運用時のリスクを抑えたい」という人です。
想像してみてほしいのですが、

株で築いた1000万円が500万円になっちゃった・・
これはリーマンショック時のリアルです。このときの株価の下落は約-50%と言われています。

長い間一生懸命積み立てたのに、短期間で半分になるのはつらすぎる・・
株式投資をしていくと、下落というのは想像以上にストレスがかかるものです。
信じて投資をしていたつもりだけど、「本当にここに投資してていいのかな・・」「損失を大きくしないためにも、今売った方がいいんじゃないか・・」と自分の投資手法が信じられなくなるのが下落時の心理です。
その当時を想像したときに、
- いまの年齢
「30歳だからまだ耐えられる、、!」
「50歳だから資産暴落は耐えられなさそう・・」
- いまの資産額
「今の資産額なら耐えられそうだけど、1000万円まで築いたら守りを堅めたいな」
- 自分の投資スタイルや性格
「リスク取ってヒヤヒヤしたくないから、守りはしっかり堅めよう」
これらを考慮して、心地よく投資できないなと感じる人は債券を組み入れましょう!
ちなみに筆者は、以下の理由で「現金+株式」の資産配分で運用を行っています。
- 今は資産形成スピードを早めたい
- もう少し資産を築いてから、守りを堅めたい
今後、運用して金額や年齢が上がっていくと、自分のリスク許容度が越えそうになるラインが来ます。
そのときは自分の守りを堅めるため、債券も組み入れようと思います。

さすがに5000万円が2500万円になったら耐えられないな〜笑
大切なのは、自分が心地よく投資を続けられるラインを見つけることです。

これは人それぞれだから正解はないよ!
投資をつづけて経験する中で探ってみてね!