
投資を始めたいけど、まだ貯金が少ない・・
先に投資すべき?それともまずは貯金?
そんな方向けの記事です。
「投資は時間を味方につけるので、なるべく早くはじめよう!」
と言われるけど、貯金が十分に溜まってない初期は、いつから、どのくらいの金額で始めればいいか迷いますよね。
貯金と資産運用には、それぞれ明確な“役割”があります。
今回はそれらを正しく理解し、どう進めるべきかを解説していきます!
- 貯金と資産運用の役割と違い
- 優先すべきお金の順番
- 貯金と運用資金のバランスの取り方
貯金と資産運用の役割とは?
貯金と資産運用は、力を発揮する時間軸が異なります。
貯金は3〜5年などの短期、資産運用は15〜30年と長期的な将来に対して力を発揮します。
貯金 = 今を守るお金
- 不測の事態(病気、ケガ、失業など)に備える
- 3〜5年など、近い将来の支出に備える
資産運用 = 将来に向けて育てるお金
- 将来の大きな支出(老後資金、15年後の教育資金)に備える
- 今すぐ使う予定のない“余裕資金”を時間をかけて育てる

将来の大きなお金も貯金で賄おうとしてたけど違うんだね!
役割を理解したところで、具体的に貯金と資産運用の割合を決めていきましょう!
貯金の種類を知ろう!
貯金はなんとなくでやりがちですが、種類ごとに色分けをすることが大切です。
具体的には以下の3つに分けていきます。
- 生活防衛資金:収入がゼロになっても数ヶ月は暮らせる程度の現金
- 将来資金:近い将来、使う予定のあるお金(旅行、車の購入費、学費など)
- 余裕資金:使う予定のないお金(迷わず投資に回せるお金)
そして貯金と投資は以下の流れで進めていきます!
- STEP1生活防衛資金を貯める
安心の土台!最優先でしっかり備えましょう。
- STEP2将来資金を把握する
ライフプランを把握することが大切です。
まずはどれくらいの資金が必要になるかを把握しましょう。 - STEP3将来資金の貯金と投資を同時並行で始める
生活防衛資金を貯めよう!
まずは「生活防衛資金」を確保しましょう。
生活防衛資金は、怪我や病気、失業など不測の事態によって困窮した時に、生活を助けてくれるものです。
生活防衛資金は投資をする上での安心の土台となります。
この土台が築けていないと、投資で冷静な判断ができず、大きな損失に繋がる恐れがあります。

相場が不調の時には、止まらない下落、目減りする資産・・など、想像以上にストレスがかかってくるよ。
不安に襲われないためにもしっかり土台を築こう!
必要な生活防衛資金は以下の計算で出していきます。
生活防衛資金 = 1ヶ月の生活費 × 生活を立て直せる予想期間
上記の予想期間は、一般的には6ヶ月〜1年が目安と言われてます。ですが、自身のリスク許容度によって柔軟に決めていきましょう。
たとえば、
- 独身の実家暮らし → 3〜6ヶ月
- フリーランスで妻子持ち → 1〜2年
といった具合です。

筆者はフリーランス子持ちで、約1年の生活防衛資金は常備しているよ〜!
将来資金を把握しよう
生活防衛資金を貯めたら、次は必要な将来資金を把握していきます。
ここではライフプランを立てるのがおすすめ!
何年後にどんなイベントがあり、それぞれいくら必要になるか、が全て可視化できるので、必要な将来資金を把握することができます。
将来資金と投資は同時並行で準備しよう
生活防衛資金の確保、将来資金の把握ができたら、具体的に貯金と投資にまわすお金の割合を決めていきましょう!
割合の決め方はいろいろな考え方がありますが、今回は以下の2つを挙げています。
方法①必要な将来資金から逆算して貯める

毎年、家族旅行に行くために、年30万貯めたい!

15年後の教育費のために500万円貯めたい!
など、具体的に将来資金が把握できてる場合は、そこから逆算して貯金と投資を分けていきます。
上述したように、基本的には3〜5年の短期的な将来資金は貯金で、15〜30年の長期的な将来資金は投資で用意していきます。
たとえば、月に5万円の余剰金がある人が、毎年30万円の旅行費を貯める場合、
- 貯金 → 月3万(年36万):旅行費は貯金で用意する
- 投資 → 月2万
15年後に教育費500万円を貯める場合、
- 貯金 → なし
- 投資 → 月5万(15年後に約1336万)※年利5%計算:教育費は投資で用意する
というように将来資金を用意していきます。

短期は貯金、長期は投資 はわかったけど、中期の将来資金はどうするの?
5〜15年の中期的な将来資金は一番悩ましい点。というのも、短期になればなるほど投資の損失リスクを受けやすくなるからです。
結論としては、貯金と投資の両輪で用意をしていきます。
たとえば、月の余剰金:5万円、10年後に教育費500万円が必要な場合、
- 貯金 → 月3万(10年後に約360万)
- 投資 → 月2万(10年後に約310万)※年利5%計算
10年後に貯金360万 + 投資の積立から140万を取り崩して500万を調達する、といった具合です。ただし、前述したように短期になればなるほど投資の損失リスクは高まります。

資産に余裕があるから、10年後に思うように増えてなくても、全体の資産で賄えそう!
という人は投資の割合を増やしたり、
逆に資産に余裕がない人は、貯金の割合を増やす or 債券など比較的安全な商品で積み立てる、などの選択肢もあります。
中期的な資産を用意するのに重要なのは、貯金と投資のバランスです。自分の資産状況と取れるリスクを踏まえてバランスをとっていきましょう。

理想は早くから用意して、長期的に投資で増やせるのが一番だよ!
これから貯めていく人はライフプランを立てて、早めに将来資金を把握しよう!
方法②貯金と投資を一定の割合で貯める

将来資金の金額が曖昧。
将来資金以外に、もう少し貯金も持っておきたい。
こういった人は、貯金と投資を決まった比率で毎月貯める、という方法もあります。
比率を決める有名な考え方に「100 − 年齢」というルールがあります。
これは資産のうち「100 − 年齢」の割合を投資(リスク資産)に、残りを貯金(安全資産)に配分する というシンプルな考え方です。
たとえば、30歳の人なら投資70%、貯金30%となり、
月5万円の余剰金を、投資 → 35,000円、貯金 → 15,000円
に振り分けるといった具合です。「100 − 年齢」ルールは、
- 年齢とともに投資の割合が減っていくため、自然にリスクバランスを取れる
- 割合をルール化できるため、感情ではなく機械的に投資ができる
などの利点があります!

最近では、長寿化に合わせて「110-年齢」「120-年齢」っていう考え方もあるよ!
もう少し投資の割合を増やしたい人は、参考にしてみてね。
まとめ
投資は早く始めたほうがいいですが、生活防衛資金という“安心の土台”があってこそ、投資を続ける力が生まれます。
- まずは生活防衛資金をしっかり確保し、
- 将来資金が「いつ・いくら必要か」をライフプランをもとに把握して
- 貯金と投資をバランスよく進めていく
ということが大切です。
短期的に使うお金は貯金、長期的なお金は投資、
中期的なお金は貯金と投資をうまく組み合わせて貯めていきましょう!

自分の資産状況とリスク許容度から、貯金と投資のバランスを考えてね!
「投資か、貯金か」ではなく、目的別にどちらも使い分けて、賢くお金を育てていきましょう!