
分散投資ってよく聞くけど、具体的にどうやればいいの?
そんな方向けの記事です。
今回は、分散投資の基本から実践法までを、初心者にもわかりやすく解説していきます!
- 分散投資とは何か?なぜ必要なのか?
- 分散すべき4つの視点(地域・資産・時間・銘柄)
- 分散投資の注意点
分散投資のキホン
投資の世界に
卵は1つのカゴに盛るな
という、有名な格言があります。
1つのカゴに全ての卵を入れて落としてしまうと卵は全滅ですが、
複数のカゴに分けておけば、全滅は免れます。

分散投資の重要性を説明してくれる格言だよ!
投資も同様に、1つの商品に全額投資するのではなく、値動きが違う複数の商品に分けて投資することで、
不況や暴落時でも資産を守れる、という考え方です。
- 一つの企業ではなく、複数の企業
- 一つの国ではなく、複数の国
- 一つの投資手法ではなく、複数の投資手法
など、分散して投資することを意識しましょう!
「リスクがあるから投資はしない」という人がいます。
ですが、この本質は「現金」に投資している、ということです。
お金はどんな持ち方であっても一定のリスクがあります。
現金は物価上昇のリスクに弱いため、
現金を約2〜3年以上持つと、債券に投資した時より資産が減る可能性があります。
投資をすることは資産を守ることに繋がるのです。
分散すべき4つの視点

じゃあ具体的にどうやって分散するのー?

4つの視点が代表的だよ!詳しくみていくね。
1. 地域分散
米国、日本、先進国、新興国など、国や地域を分ける考え方です。
各地域や国ごとに、特徴や地政学リスクがあります。
国・地域 | 特徴 | 成長性 | 注意・懸念点 |
---|---|---|---|
アメリカ 🇺🇸 | 世界経済の中心。金融大国。 | 高 | 世界経済に与える影響が大。 政策1つで世界経済が大きく動く。 |
日本 🇯🇵 | 安定企業多め。 | 中 | 人口減、経済成長の鈍化。地震リスクあり。 |
ヨーロッパ 🇪🇺 | 国・業種の分散バランスが◎ | 中 | EU分裂の懸念。 ウクライナ戦争などの地政学リスクも。 |
中国 🇨🇳 | 世界2位の経済大国。政府統制強め。 | 高 (振れ幅大) | 政治リスクあり。 台湾情勢で先行き懸念。 |
インド 🇮🇳 | 人口増加&デジタル化。成長期待が大。 | 高 | インフラ不足。 政治不安定。 |
東南アジア 🌏 | 労働力&中間層の増加。成長中。 | 高 (不安定) | 政治汚職や法整備が不安定。 |
新興国全体 🌍 | 高リスク・高リターン。資源国が多。 | 高 (不安定) | 政治・通貨・インフラ等リスク多め。 |

強みとリスクがいろいろだね!
どう組み合わせようかな・・
よくわからない、という人は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」がおすすめ!
これ一本で世界中に投資ができる超優秀な投資信託です。
オルカンを中心に、日本やヨーロッパを足したり、
よりリスクを高めたい人はインドを足してみるなど、選択肢はたくさんです!
2. 資産分散
株式、債券、現金、金など資産クラスごとに分散する考え方です。
それぞれ以下のような特徴があります。
資産クラス | 特徴 | リスク | 利回り |
---|---|---|---|
株式 | リターンは大きいが、価格変動も大きい。20〜30年など長期向け。 | 高 | 約6~8% |
債券 | 株式と逆の値動きが多い。リターン低め。5〜10年など中期向け。 | 低 | 約1~3% |
現金 | インフレリスクあり。1〜2年の生活防衛資金や近い将来に使う資金として確保。 | ほぼ0 | 0~0.1% |
ゴールド | 有事の際やインフレ時に強い。 | 低〜中 | 約2~5% |
これらに投資する際の基本的な考え方としては以下です。
- 株式をメインに資産形成を行い、
- 債券で暴落時に資産を守り(株式が下がる時は債券は上がる傾向)、
- 現金で直近1〜2年の生活防衛資金を確保し、
- ゴールドでコロナ等の大きな有事に備える
①〜④にどの割合で投資するかで、リスクと資産形成のスピードが変わっていきます。

株式が多いとリスクもリターンも高めで、
逆に債券とかの割合が増えると、資産は守れるけどなかなか増えないってことだね。

自分のリスク許容度を元に配分を考えてみよう!
ちなみに筆者は、1年分の生活防衛資金を現金で持ち、それ以外はすべて株式投資です。
資産配分(ポートフォリオ)はみんなが迷うところですが、大切なのは
- 自分のリスク許容度を把握し
- 心地よい配分で投資すること
自分がハラハラせず心地よく投資ができていれば、それは自分にとっての最適解です。
まずはいろいろ投資して、最適解を探してみましょう!
3. 時間分散
一括投資ではなく、毎月定額を積み立てることで時間分散をすることができます。
これを「ドルコスト平均法」と言います
毎月定額を投資することで、購入価格を平均化する手法です。
毎月、同じ額を投資するため、
- 株価が上昇しているときには少ない数量(株価が高いから買える数量が少ない)
- 下落しているときには多くの数量(株価が低いから買える数量が多い)
を購入できます。
その結果、価格変動の波をならし、平均的な価格で運用することができます
時間分散をすることで、一括投資直後に暴落して元本割れ・・というリスクを回避することができます。
4. 銘柄・業種分散
特定の銘柄に集中投資するのではなく、複数の銘柄に分散させる考え方です。
ETFや投資信託では、自動的に100〜数千銘柄に分散投資してくれるので、うまく活用しましょう!
また、個別株投資をする場合には、40〜50銘柄への分散、さらに業種も分散して投資できると
リスクをだいぶ抑えることができます!
分散投資の注意点
分散にとても便利な投資信託ですが、ここであるあるなのが、
中身がほぼ同じ投資信託を複数買ってた
ということです。
たとえば、世間で人気の以下の投資信託ですが、
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(通称:オルカン)
オルカンの約6割はアメリカ株式で構成されており、
そのアメリカ株式とS&P500の構成銘柄はほぼ重複しています。
なので、上記の2つを一緒に投資すると、アメリカの割合を増やすことになり、分散効果は薄れてしまいます。
詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
https://mamekabu.com/asset_management/allcountry_vs_sp500#sp-and-allcountry
このように分散投資は、その分散内容を把握することが大切です!
まとめ
分散投資は、価格変動リスクを抑えて、投資を継続するための土台作りです。
今回は分散する4つの視点をご紹介しました!
- 地域分散:複数の国や地域に投資してリスクを分散
- 資産分散:株・債券・現金など、異なる値動きの資産を持つ
- 時間分散:積立投資で価格変動を平均化する
- 銘柄・業種分散:投資信託やETFで複数企業に投資
初心者の方には「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などのインデックス投資信託を
毎月一定額で積立投資する(ドルコスト平均法)ところから始めるのがおすすめ!
そこから徐々に
・さらにリスクを抑えたい人→債券を足したり
・さらにリスクを上げたい人→特定の地域や企業の株式を買ってみる
など自分に合った資産配分に近づけていきましょう!
分散投資は決まったルールがないので難しいと思う人も多いですが、初めから理想の配分を目指すのではなく、いろんなものに投資しながら徐々に自分にとって心地よい配分を目指していきましょう♪

正解はないから、自由に楽しみながらやっていこ〜!